Rosso

音楽聴いて想像して書く暇つぶし。 あくまであたしのイメージのお話。

イエローパンジーストリート

この調子だと彼女が現れるのは一時間半後だな。2時間前からいるファストフード店で煙草の煙を吐き出しながらどうやって時間を潰そうか考える。店に入る前に買った小説は読み終わってしまったし、新宿は歩き回っても面白い街ではない。便利だけど無機質でつま…

カレンダー ガール

何が悪いんだよ、意味わかんねぇ。わたしの前で頭を抱えているこの男はまた振られたらしい。なんで私は毎回毎回この男の別れ話と愚痴を聞かされなきゃいけないのだろうか。いい加減聞き飽きましたよ、お兄さん。 何なんだよ、アイツが好きだって言ってきたく…

東京ループ

この街に来て4年 私は一旦ここを去る。 夢を捨てるつもりはないし、また帰ってくるつもり。 都会に出て来たあの頃 あたしの未来は輝いていて 夢だってなんだって叶う気しかしなかった。 希望とかそんな明るいものしか見えなかった。 いったいどこで間違った…

ハイライト

拝啓、もう会うことのないあなた あの日の話、もう7ヶ月も前の話 あれ以来あたしは恋ができません 仕事中、駅の中、似た人を見るとふっと振り返ってしまいます あの日の別れ話 ひどいことを言いました 辛かったんです、怖かったんです 今でも手をつないだ…

キラキラ!

「さようなら」もうこれで当分会わない。どんどん遠くなっていくあの人を眺めていた。もう帰ろう、1人歩き出しふと空を見上げると光る飛行機のライトが綺麗だ。あぁ、さよならする前に見たかった、一緒に最後に見たかったなぁなんてチクリ。あたしの心に刺さ…

Melodic Storm

静かに風が吹いた。彼は私の隣でギターを弾いている。休日のベランダで、タバコをふかしながら。6月の真ん中にしては珍しくとてもいい天気で私達は昼間からビールを飲んでいる。その曲なんかいいね、と私は言う。どうやら彼が昔から好きなアーティストの曲ら…

マシマロ

漫画を買った。好きな作家の短編集。そこに出てくるのは完璧なダメ男。ヒゲは伸びっぱだし、時間にはルーズだしおまけに服の前後ろ逆だったりするし。なんてったっていつもヘラヘラ笑ってる。怒られてもなんでも、とにかくヘラヘラ笑ってる。でもその漫画が…

JPOP Xfile

思い出せない、あの人の名前は何だっけ?夢から覚めてベッドの上でふと思い出した。昔の恋人。これ以上ないってくらい好きで焦がれてそれこそボロボロになるまで。あんなに誰かを好きになることはもうないだろうあの人。忘れるはずのないその名前が思い出せ…

青い濃い橙色の日

どこまでいけば、いつになったらこの声は消えるのだろう?「本当にそれでよかったの?」「その嘘で身が持つとおもってるの?」仕方がないじゃない、あれがあたしの思う最善だったんだから。別れたのにお互い好きだなんてならないようにうまくサヨナラできる…

発光体

赤いフロアにはほとんどひとがいないここは高円寺のハコ。地下にある。赤と黒の溶けたような空間でアルコール片手にライブを見てる。何がしたいのかわからないけれどステージの上の彼らは狂っている。バスドラがだんだん加速していくそれに乗せてベースの粒…

Sunny Morning

晴れた。昨日までの雨は止んで気持ちがいいくらいの晴れ。これは出かけなくちゃ、カメラを持って飛び出した。向かう先は駅だ、もうすぐ行ってしまう。急げ急げ、自分に言い聞かせて頑張れ、あたしの足、間に合わない。カメラは置いてくるべきだったな。走り…

初花凛々

ハローハロー春が来た。花が咲いてる。鳥が泣いてる。あたしも泣いてる。わがままだらけで困らせてサヨナラを言ったのもあたしだ。謝り方なら知ってた。でも謝りたくなかったの。悪いのはあたしだ。ほんの少し前のあたしだ。何も知らなかったあたしだ。会い…

ワールド イズ ユアーズ

彼はずるい。さっきの話は彼の理想だけのお話。そんなもの受け入れられるわけない。あたしは弱い。いつだって昨日を追い続けてる。新しくやってくる今日を受け入れるのが怖いのだ。話は平行線をたどったまま。怖がることはない?そんなの嘘だ。変わっていく…

世界のエンドロール

世界じゅうのニセモノをかき集めて部屋のなかで大声で叫ぶ夢を見た。今日でおしまいだってさ。民意よりも保身が大事な政治家たちはそそくさと逃げたらしい。一体どこに?今日で世界は終わるらしい。イヤホンからは爆音でロックンロールが流れる。国道をデッ…